離婚手続きの流れについて解説

協議離婚の進め方

離婚手続きの流れに関するご相談はお任せ下さい

【目次】

● 協議離婚の進め方
A夫妻の離婚手続き

協議離婚を考えたら、離婚スケジュールを立てることから始めて下さい。

離婚手続きの流れとして、離婚条件の話し合いから始まり、
夫婦間で条件の合意が出来れば、役所に離婚届を提出して終了となります。

主な離婚条件として、養育費、面会交流、慰謝料、財産分与などがあります。
(例 長女の面会交流については、1か月に1回実施することで合意した。)

【離婚した人の感想】

「離婚は結婚よりもエネルギーを使う。」
「効率がいい手順があれば、もっと早く離婚出来た。」

このような状況を少しでも回避するためには、
効率がいい離婚の進め方や手順(流れ)を知ることが大切です。

具体的な離婚手続きの流れについて、これから説明させて頂きます。

【スケジュールと流れ】

① 双方が離婚の意思を持つ
② 離婚条件の話し合い
③ 離婚条件に合意する
④ 離婚届を提出する
⑤ 協議離婚が成立

先ず協議離婚は夫婦間の話し合いで解決を目指すものであり、
その前提条件として、夫と妻が離婚する意思を持っている必要があります。

仮に一方に離婚の意思がない場合は、協議離婚の成立は不可となり、
離婚することを諦めるか、家庭裁判所の調停(調停離婚)を申立てることになります。

夫「突然だけど、明日離婚届を提出したい。」

ある日突然、夫からこのような離婚の意思を告げられ、
次の日に離婚届を提出する夫婦は、0組に近いと考えられます。

なぜなら協議離婚では条件の話し合いと合意という「過程」が大事で、
これを実現するためには、離婚情報や知識を集める時間が必要となるからです。

自分に必要な離婚情報を集めて知識として利用出来れば、
有意義な話し合いが出来るだけではなく、離婚届の提出も早まります。

一方、この過程を怠ってしまうと話し合いが不十分となり、
離婚した後に想定外のトラブルに発展する可能性が出てきます。

例えば、離婚後に養育費の話し合いを持つ予定だったのに、
いざ協議を申し出ると、元配偶者が非協力的な態度を取ることもあります。

「協議離婚では過程を大切にする。」

離婚原因によっては、1日でも早く別れたい時もありますが、
過程を疎かにせず、離婚手続きのスケジュールを立てることが大切です。

ちなみに離婚届の提出で協議離婚は成立となりますが、
離婚後の手続きが始まるので、その準備も同時進行で進める必要があります。
(例 年金分割の申請や子の氏の変更許可申立の手続きなどがあります。)

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A夫妻の離婚手続き

ある夫妻の離婚手続き

これからお伝えするのは実話ではなく、分かりやすい具体例となります。

【離婚時のA夫妻の状況】

◇ 夫も妻も会社員
◇ 婚姻期間は約1年
◇ 子供はいない

A夫妻は出会って直ぐに婚姻届を出したスピード結婚で、
お互いが婚姻した直後から、性格が合わないことに悩んでいました。

夫の性格はルーズで、妻の性格は几帳面でした。

また共働きということで夫婦間の会話が少なく、
お互いが「結婚している意味ないかも」と考えていました。

妻「もう終わり(離婚)にしない?」
夫「僕も同じ考えだから、離婚してもいいよ。」

このようにお互いが離婚の意思を持っていたので、
離婚条件の話し合いを終えたら、離婚届を提出することで合意しました。

【合意した離婚条件】

◇ 預金は折半する
◇ 年金分割は行わない

A夫妻はインターネットや専門家から離婚情報を集め、
その結果、財産分与と年金分割の話し合いが必要だと分かりました。

妻「預金100万円はどう分ける?」
夫「公平に折半(50万円)で分けたらいいと思う。」

A夫妻は海外旅行へ行くための積立預金があったので、
これを財産分与として分配する(各自50万円取得)ことで合意しました。

夫「年金分割はどうする?」
妻「婚姻期間も短いし、しなくていいと思う。」

A夫妻は婚姻期間が短い上に共働きだったことから、
年金分割をしても影響が少ないので、分割しないという決断をしました。

ちなみにA夫妻には子供がいないことから、
親権、養育費、面会交流の話し合いをする必要はありません。

又、離婚原因が性格の不一致なので、慰謝料の話し合いも不要です。

こうしてA夫妻は財産分与と年金分割の話し合いを終え、
離婚後のトラブル防止のため、証拠として役立つ離婚協議書を作りました。

そして離婚届を提出して、協議離婚が成立しました。

これがA夫妻の離婚手続きの流れ(進め方と手順)となります。